茶の湯文化を堪能する来場者=兼六園時雨亭

茶の湯文化を堪能する来場者=兼六園時雨亭

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巨匠の茶道具で至福の一服 金沢城、兼六園大茶会始まる

北國新聞(2017年10月8日)

 金沢城・兼六園大茶会(石川県茶道協会、北國新聞社、一般財団法人県芸術文化協会など主催)は7日、金沢市内で始まった。県立美術館では、日本芸術院会員や人間国宝の名品ばかりを使う特別茶会が初めて開かれ、来場者は巨匠が心血を注いだ茶道具を見て、触れて、至福の一服を味わった。
 「21世紀鷹峯(たかがみね)フォーラム石川・金沢~百万石ものがたり 工芸の祭典」(本社特別協力)を記念し、工芸と密接な関係がある茶道を通じて、石川の文化に理解を深めてもらう目的で企画された。
 席主の嶋崎丞(すすむ)県立美術館長が、茶会の始まる合図として銅鑼(どら)人間国宝の初代魚(うお)住為楽(ずみいらく)氏の砂張(さはり)銅鑼を鳴らした後、「作家の個性を比較しながら茶道具を見て、手触りも確かめてほしい」とあいさつした。
 茶碗(ちゃわん)や菓子器、棗(なつめ)、水指、花入などは文化勲章受章者の大樋陶冶斎(とうやさい)氏や二代浅蔵五十吉(あさくらいそきち)氏、松田権六(ごんろく)氏らの作品が用いられた。茶席は裏千家今日庵業躰(こんにちあんぎょうてい)の奈良宗久(そうきゅう)氏が担当した。
 来場者は一服を味わった後、会場に並べられた茶道具を鑑賞した。七尾市相生町の主婦、櫻井佳美さん(49)は「文化が残り、大切にする金沢だからできた最高の茶会だ」と感激した様子で話した。
 兼六園時雨(しぐれ)亭、金沢城公園玉泉庵(ぎょくせんあん)、松風閣、旧園邸の4会場にも茶席が設けられ、担当する各社中が秋を感じさせるしつらえで、もてなした。
 宗和流宗和会が担当した時雨亭の席では、月見をする布袋(ほてい)を描いた掛け軸や蒔(まき)絵(え)で紅葉が表現された棗(なつめ)などが披露された。裏千家の大島宗翠社中と野島宗栄社中、皇風煎茶禮式石川弘風会も来場者に茶の湯文化を伝えた。
 北國新聞会館では茶道具公募展の表彰式が行われた。
 大茶会は9日まで午前9時~午後3時に開かれる。8日から金沢城公園五十間長屋が加わり、5会場となる。茶席券は1席1300円。めいてつ・エムザと伊藤園が協賛している。8日の担当社中は次の通り。
 ▽兼六園時雨亭 表千家出村宗貞社中▽金沢城公園玉泉庵 表千家吉倉虚白社中▽松風閣 裏千家清水宗悠淡悠会▽旧園邸 宗●(ギョウニンベンに編のツクリ)流金沢支部▽金沢城公園五十間長屋 裏千家井奈宗孝社中

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