春には約200本のヤエザクラが彩る天龍峡八重桜街道。「シャルルビル・メジェール通り」の通称が加わる

春には約200本のヤエザクラが彩る天龍峡八重桜街道。「シャルルビル・メジェール通り」の通称が加わる

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市道にフランス友好都市の名 飯田の八重桜並木道

信濃毎日新聞(2017年12月20日)

 ヤエザクラ約200本が並ぶ飯田市龍江の市道約2キロの通称が、フランス北部の友好都市シャルルビル・メジェール市にちなんで、「シャルルビル・メジェール通り」と命名されることになった。2011年にシ市が市内の街路を「飯田通り(RuedeIida)」と名付け、友好を示したことへの答礼。18年に友好都市提携30周年を迎えるのに合わせ、看板などを設置する。19日、市が明らかにした。

 市道は天竜川左岸に位置。住民約200人の愛護会が管理する桜並木が名物で、「天龍峡八重桜街道」との通称もある。名勝・天竜峡や、「今田人形」(国選択無形民俗文化財)を上演する「今田人形の館」が近くにあり、開花時期は多くの観光客が訪れる。

 飯田市は、市内の公共施設や公園を含め、シ市の名前を冠することを2年ほど前から検討。今田人形座が、シ市で1991年に開かれた「世界人形劇フェスティバル」に招待された縁があることや、地元住民からの要望などを踏まえて選んだ。天龍峡八重桜街道の通称も引き続き使う。

 シ市は世界最大規模の人形劇フェスティバルの開催都市として知られる。飯田市とは、人形劇を生かしたまちづくりを進めている共通点があり、88年に友好都市提携を結んだ。中心市街地から1キロほど離れた再開発地区内の道路約600メートルを飯田通りと名付けている。

 飯田市は、日本語とフランス語で通り名を表記した2、3枚の看板を市道沿いに設置する方針。両市の友好関係を説明するプレートも飯田市役所と、飯田人形劇場(飯田市高羽町)に掲示する。市内では18年8月、世界各地の都市が加盟する「人形の友・友好都市国際協会」の総会や、友好都市提携30周年を祝う式典が予定されており、市側は「(シ市の)市長も招いて披露したい」としている。

 愛護会長の市瀬隆司さん(77)=飯田市龍江=は「地域が誇るヤエザクラの並木を世界の人たちに知ってもらう機会になる。フランスからも観光客がたくさん来てくれるといい」と期待している。

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