「水と土の芸術祭」が14日、新潟市で開幕した。4回目となる今回は、「メガ・ブリッジ-つなぐ新潟、日本に世界に-」をコンセプトに、市全域で作品展示やイベントを行う。10月8日まで。メイン会場は中央区の万代島多目的広場で、実行委員会事務局は「開港150周年の記念の年に、みなとまち新潟を再認識してほしい」と呼び掛けている。
芸術祭は、「市民プロジェクト」「こどもプロジェクト」「アートプロジェクト」「シンポジウム」「にいがたJIMAN」の五つを軸に展開する。総事業費は2億7千万円。
「市民プロジェクト」は、市民自らが企画・運営する催しなど84件で、今回は「地域拠点プロジェクト」を新設。全8区を会場に、区内のイベント情報発信や、世代間交流などの地域課題に取り組む。
継続展示を含め作家38人の48作品が並ぶ「アートプロジェクト」は、メイン会場など中央区を中心に18会場。作家によるワークショップも開く。サテライト会場になる同区の市芸術創造村・国際青少年センター(ゆいぽーと)には、全国にある芸術祭の歴史を振り返ることができる「水土アーカイブ」を設置した。
「こどもプロジェクト」では、アーティストと共に作品を制作したり、各区の特色や伝統文化を体験したりできる。シンポジウムや座談会は、会期中に計6回を予定。「にいがたJIMAN」はカフェや公演などで食や農、伝統芸能を楽しめる。
メイン会場の屋内広場「大かま」とNSG美術館、天寿園の屋内会場は有料。単館チケットのほか、3会場共通のパスポートもある。問い合わせは同事務局、025(226)2629。芸術祭のホームページでも、日程や会場などを確認できる。
◎見応えダイナミック 作風さまざま 来場者を圧倒
新潟市全域で、国内外の作家の作品を展示し、多彩な催しを繰り広げる「水と土の芸術祭」が14日、開幕した。メイン会場となる同市中央区の万代島多目的広場では、会場の構造を生かしたダイナミックな作品や、「地水火風」をテーマにした展示が訪れた人たちを楽しませていた。
芸術祭は、3年に1回の開催で4回目。今回は「メガ・ブリッジ-つなぐ新潟、日本に世界に-」をコンセプトに、10月8日まで開かれる。
メイン会場ではオープニングセレモニーがあり、実行委員長の篠田昭市長が「水と土の文化を大きく育てるウエーブを、芸術祭が巻き起こしてほしい」とあいさつした。開幕後、作家による作品解説もあり、来場者が早速見入っていた。
家族で毎回訪れるという同市西区の小学5年女児(11)は「いろんな展示があるので、楽しみにしていた。中に入れる作品もあって面白かった」と話した。
期間中、メイン会場など18会場では、継続展示を含め38作家48作品が並ぶ「アートプロジェクト」を展開。来場者も参加できる「市民プロジェクト」などが市全域で行われる。