源氏物語をテーマに、恵心僧都関連の掛け軸などが並ぶ企画展=福井県あわら市吉崎1丁目の吉崎御坊蓮如上人記念館

源氏物語をテーマに、恵心僧都関連の掛け軸などが並ぶ企画展=福井県あわら市吉崎1丁目の吉崎御坊蓮如上人記念館

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源氏物語に見る仏教の世界...あわらで企画展 恵心僧都に焦点

福井新聞(2024年5月13日)

 福井県あわら市の吉崎御坊蓮如上人記念館で、企画展「源氏物語『光る』仏教の世界」(福井新聞社後援)が開かれている。源氏物語に登場する「横川(よかわ)の僧都(そうず)」のモデルとされる平安時代の比叡山高僧、恵心(えしん)僧都(源信(げんしん)僧都)に関連した掛け軸など約20点が並ぶ。7月22日まで。

 記念館などによると、恵心僧都は浄土信仰を広め、日本の思想や文化に影響を与えた。光源氏亡き後を描いた宇治十帖(じょう)の一つ「手習(てならい)」には、横川僧都とその母尼、妹尼が登場する。

 展示には、恵心僧都や法然上人らを紹介するパネルや掛け軸、北陸3県で初公開となる高さ約30センチの「親鸞聖人蕎麦喰(く)い木像」(比叡山延暦寺蔵)がある。また物語第1帖「桐壺(きりつぼ)」や第5帖「若紫」など計10帖の一場面を貼り付けたびょうぶや絵巻3点も紹介している。

 一般財団法人本願寺文化興隆財団(京都市)が、近くの道の駅「蓮如の里あわら」開業1周年や北陸新幹線芦原温泉駅開業を記念し、現在放送中のNHK大河ドラマに絡めて企画した。比叡山延暦寺、龍谷大図書館、宇治市源氏物語ミュージアムの協力を得た。担当者は「源氏物語の華やかな巻物を通して、恵心僧都の仏教観を感じてほしい」としている。

 入館料は大人500円、小中学生400円。午前9時~午後5時で、第1、3火曜日は休館。

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