福井の見どころを紹介し旅の喜びをサポートする嶺山さん=JR福井駅構内の福井市観光案内所

福井の見どころを紹介し旅の喜びをサポートする嶺山さん=JR福井駅構内の福井市観光案内所

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旅の喜び増す真心と気配り 福井駅の観光案内所

福井新聞(2015年3月13日)

 福井の玄関口、JR福井駅の改札口すぐそばにある福井市観光案内所。正午前に訪れた初老の夫婦が「駅近くでお薦めのランチは」と尋ねてきた。単純な質問のようで実は答えは難しい。6人いるスタッフのうち、勤務歴約10年になるベテランの嶺山智子さんは、会話で相手の好みを推し量り、押しつけにならないようにも気を配りながら、名物を教える。さらに「近くの養浩館庭園は梅の花が咲き始めていますよ」と、食後の散歩コースもさりげなく紹介。相手のニーズをさっとつかんで的確な情報を届ける。その裏には、観光客への真心と人知れない努力がある。

 グルメ情報やお薦めスポットは答えられて当然。バスの発車時刻まで残りわずかという客が来れば、一緒にバス停まで走っていく。観光客が重そうな荷物を持っていれば、聞かれる前にコインロッカーの場所を案内する。名刺を切らしてしまったビジネスマンを、印刷業者に案内したことも。観光や出張で訪れる人たちに快適な旅を楽しんでもらおうと、決められた仕事だけでなく、自分からどんどん声を掛けていくのが嶺山さんのスタイルだ。

 嶺山さん自身、旅行が好きでこの仕事を始めた。海外旅行中、バスの運転手が降車して目的地まで案内してくれた親切が今も心に残っている。「ちょっとした親切がその旅を楽しい思い出にし、その土地を好きにさせてくれると思うんです」

 休日には電車やバスに乗って、乗り継ぎに必要な時間を確認。新しいお店をチェックするなどの努力を重ねている。こうした知識について嶺山さんは「スタッフ同士で情報共有していることが大きい。チームワークは良いですよ」と誇らしげに話す。

 帰り際に再び案内所を訪れて「良い旅ができたよ」とお礼を言って帰る人
も。嶺山さんの一番の励みだ。「おもてなしの心はまだまだ探求中だけど、新幹線金沢開業後も、お客さまの旅の喜びの一助になりたい」と笑顔を見せた。

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 北陸新幹線金沢開業で、福井まで足を延ばしてくれる観光客はきっと増えるはず。おもてなしの輪をもっと広げて、お客さんにすてきな思い出をつくってもらいたい-。普段から多くの観光客と触れ合う人たちは、どんな気配り、心配りをしているんだろう。福井を旅する人のために尽力しているプロの心を聞いた。

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