JR最高地点付近を走る小海線の列車

JR最高地点付近を走る小海線の列車

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佐久の星空と小海線、発信へ 全通80周年、観望列車など運行

信濃毎日新聞(2015年5月23日)

 JR小海線の沿線自治体などでつくる「小海線沿線地域活性化協議会」(会長・菊池幸彦南牧村長)は、今年11月に全線開通80周年を迎える同線の記念事業を計画している。沿線には天体観測施設があり、星空が美しいとされる佐久地方。JRとして最も標高が高い地域を走る鉄道と、地域の観光資源として売り出している星空とを組み合わせながら、一過性に終わらないイベントを目指す。

 小海線は1935(昭和10)年11月29日に信濃川上(川上村)―清里(山梨県北杜市)間が開通したことで、小諸(小諸市)―小淵沢(北杜市)間の全線がつながった。前身の佐久鉄道が小諸―中込(佐久市)間で開業してからは、今年8月8日で満100年を数える。

 同協議会は11月の80周年に合わせて、星空の観望列車を走らせる計画だ。小諸駅、小淵沢駅から乗った参加者は、野辺山駅(南牧村)で下車。近くにあるJRの鉄道最高地点(標高1375メートル)で星空を楽しんでもらう。駅を回るスタンプラリーや特別列車の運行も計画中だ。

 8月の小諸―中込間開業100周年に合わせて特別列車も走らせる予定。今年100歳になる人や年齢の合計が100歳になる家族らを招待する予定だ。

 国立天文台野辺山宇宙電波観測所がある南牧村は2011年に放映されたテレビ番組で、天文学者が選ぶ星空の美しい場所の全国3位に選ばれた。臼田宇宙空間観測所がある旧臼田町(現佐久市)は、星の町として内外にアピールする。協議会事務局の南牧村は「佐久地方の星空と小海線が一体化するようなイベントにできるようにPRしていきたい。何周年のイベントというと単発で終わりがちだが、星空と組み合わせて観光客の増加につなげたい」とする。

 小海線80周年に関連しては既にJR東日本が、同線をかつて走っていた車両の色を復元して運行中。南牧村と村教育委員会も、鉄道研究家塚本和也さん(82)=東京=の写真展を、村美術民俗資料館で開き、11月までに3期に分けて展示する。節目の日に向かって、徐々に盛り上げを図っている。

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