シラカバの群生地として知られる佐久穂町の「八千穂高原自然園」が23日、今季の営業を始めた。広さ約28ヘクタール、標高約1600メートルの自然園は温帯林と亜寒帯林が接する位置にあり、約400種類の植物が生息。「高原の貴婦人」とも呼ばれるトウゴクミツバツツジやクリンソウなどが5月下旬にかけて見頃を迎える。
自然園には三つの散策コースがある。全長約1キロでシラカバなどを楽しめる「白の小径(こみち)」、約1・5キロで遊亀湖(ゆうきこ)や飛竜(ひりゅう)の滝、もみじの滝なども巡る「青の小径(こみち)」、約2・5キロで愛らしいクリンソウを間近に見られる「緑の小径(こみち)」だ。入り口近くの食堂兼民宿「ロッジ八ケ嶺(やつがね)」で、地元の川魚料理や同園のシラカバから取れる樹液で作ったレモネードなどを販売している。
管理人の上原雄二さん(71)は「4月下旬から5月初旬にかけて、シラカバやカラマツの芽吹きがとてもきれいでお薦め。淡い緑で日を受けてきらきらとしているのが見られる。ぜひ見に来てほしい」と呼びかけている。自然園は、春のトレッキングシーズンや10月ごろの紅葉の時季に県内外から多くの人が訪れている。
営業期間は11月初旬まで。午前8時半~午後5時(入園は午後4時まで)。入園料は300円、中学生以下は150円。問い合わせは八千穂高原自然園(電話0267・88・2567。午前11時半~午後1時半は除く)へ。