木球を数珠のようにつないだ大きな輪を運ぶ児童ら=南砺市井波の八日町通り

木球を数珠のようにつないだ大きな輪を運ぶ児童ら=南砺市井波の八日町通り

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625個の「こだま」つなぐ 木彫刻キャンプで市民参加イベント

北日本新聞(2015年8月24日)

 南砺市で開かれている「いなみ国際木彫刻キャンプ2015」の市民参加イベント「世界をつなぐ大きな輪~625のこだま」が23日、同市井波地域中心部の本町通りで行われた。参加者が、井波開町からの年数にちなんだ625個の木の球をロープでつなぎ合わせ、「木彫刻のまち井波」と住民の結び付きの強さをアピールした。

 同市井波小学校の5、6年生や保護者、住民ら計約200人が参加。歩行者天国となった通りにロープを伸ばし、穴の空いた木の球(直径9・5センチ)を次々に通した。球には市内の小学生がえとを描いており、前日井波彫刻のついたてに絵付けをした俳優の片岡鶴太郎さんや、国内外のキャンプ招待作家も自ら絵や柄を描いた一回り大きな「おやだま」を通した。

 全ての木球が通ったロープは長さ60メートル40センチとなった。子どもたちが持ち上げ両端を結び、数珠のような「大きな輪」を完成させた。近くの井波別院瑞泉寺へ協力して運び込んだ。5年生の島田陽向(ひなた)さん(10)は父の勝功さん(39)と参加。「みんなで一つのものを作り、夏の良い思い出になった」と話していた。

 公開制作の会場、瑞泉寺境内も大勢の来場者でにぎわった。キャンプの関連イベント「絵を描くコンクール」に出品するため、作家の制作風景を熱心にスケッチする子どもたちの姿も見られた。本堂ではお茶会が開かれた。招待作家たちも心静かに一服を味わい、和の文化に触れた。

 大きな輪は9月6日まで瑞泉寺で、同月9~20日は市井波総合文化センターで展示される。

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