今年1月に初午を披露した子どもたち。来年も実施されることになった=南砺市利賀村

今年1月に初午を披露した子どもたち。来年も実施されることになった=南砺市利賀村

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利賀の初午、来年も 上村・伝統行事、経験者が協力

北日本新聞(2015年12月16日)

 南砺市利賀村の上村集落で200年にわたり受け継がれている新年の伝統行事で、国選択無形民俗文化財の「初午(はつうま)」が来年も行われることになった。子どもが担い手となる行事であるため、少子化の影響を受け実施が年々難しくなっているが、地元を離れた経験者の子の協力を得て1月11日に行われる。

 初午は、利賀地域で盛んだった養蚕の振興や家内安全を祈る行事で、江戸後期の文化年間(1804~18年)には始まっていたとされる。子どもたちが各家を回り、神主役が祝詞をあげ、馬役の2人は歌と太鼓に合わせてわら製の頭と尾を振って動く。俵ころがし役は俵を引き寄せる動作を繰り返し「福之神」「火の用心」と書いた紙を投げる。1982年に国選択無形民俗文化財、2004年に県指定無形民俗文化財となった。

 かつては同地域の上村と下村、岩渕の3集落で行われていたが、1999年以降は上村だけが継承している。実施には少なくとも5人が必要。上村では以前、小学3~6年の男子が担い手だったが、児童数の減少を受け、70年以降は1、2年の男子や女子児童、2000年以降は集落出身者の子どもも加えてきた。

 地元関係者によると、今回も上村の児童だけでは5人に満たない。子ども時代に初午に参加したことがあり、現在は地元を離れている経験者の子を迎えて夏から講習会を開いて指導し、5人以上を確保した。

 今後安定的に継承していくため、1人が2役を務める案や近隣からも担い手を募る案が考えられるが、集落の伝統として守る観点などからさまざまな意見があり、方向性は定まっていない。関係者は、実施が困難な状況は少なくともあと数年は続くとしている。

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