書簡や写真などを並べ、堀辰雄と妻多恵子さんについて紹介している企画展

書簡や写真などを並べ、堀辰雄と妻多恵子さんについて紹介している企画展

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堀辰雄夫婦、愛と絆の軌跡 軽井沢の記念館で企画展

信濃毎日新聞(2016年4月2日)

 北佐久郡軽井沢町の堀辰雄文学記念館は、企画展「堀辰雄と多恵の軌跡―多恵七回忌に寄せて」を同館で開いている。書簡や写真などを通して、堀辰雄(1904〜53年)と妻で文筆家の多恵子さん(本名・多恵、1913〜2010年)の夫婦愛を紹介。多恵子さんの愛用品も初めて公開している。6月19日まで。

 堀と多恵子さんは1937(昭和12)年夏、軽井沢の追分の油屋旅館で知り合い、翌38年4月に室生犀星夫婦の媒酌で結婚。多恵子さんは堀の死後も堀文学を伝え続け、軽井沢で亡くなった。

 展示品の一つ、堀が結婚前に多恵子さんに宛てた書簡(38年2月5日)には「僕の君に對(たい)する一見淡々としたる如(ごと)き、しかし中味の一ぱいつまつた愛情を、何よりも信じてゐてくれたまへ」と書かれている。肺を患う堀は結婚報告のため、鎌倉に知人らを訪ねた際に血を吐き、入院した。

 多恵子さんが堀に宛てた書簡(38年2月18日)では「私は貴方(あなた)が今度御病氣(びょうき)になつたおかげで自分で自分の心の中がはつきり解(わか)つた様な氣がしてゐます」と記されている。

 堀の写真が入ったロケットペンダントや、小説「風立ちぬ」をイメージしたとされる着物なども飾った。

 5月22日午後1時半からは、「立原道造と堀辰雄『風立ちぬ』の周辺」と題した講演が堀辰雄文学記念館で開かれる。水曜定休(祝日の場合は開館)。大人400円、小中学・高校生200円。問い合わせは同館(電話0267・45・2050)へ。

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