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新たに50点「河鍋暁斎展後期展」始まる 県水墨美術館

北日本新聞(2016年7月20日)

 県水墨美術館で開催中の企画展「鬼才-河鍋暁斎(きょうさい)展 幕末と明治を生きた絵師」は19日、展示作品の大部分を入れ替え、新たに暁斎最初期の肉筆彩色画「毘沙門天之図(びしゃもんてんのず)」や、輪郭線が力強い「鍾馗二鬼図(しょうきにおにず)」など50点が新たにお目見えした。20日開幕する後期展で公開する。

 河鍋暁斎展は美人画から戯画まで多彩な画技を誇り、国内外で再評価が進む奇想の絵師を紹介する。後期展では、前期でも展示された幅17メートルの肉筆彩色画や水墨画、錦絵など61点がそろう。幅17メートルの大作「新富座妖怪引幕(しんとみざようかいひきまく)」は引き続き展示する。

 新たに登場した「毘沙門天之図」は、狩野派の絵師として修業していた暁斎が17歳で描いた作品。確かな線描と鮮やかな色彩から早熟の才能を感じさせる。「鍾馗二鬼図」は、縦170センチという大画面が圧巻の双幅の軸。狩野派らしい確かな墨線を自在に用い、トラに乗る鬼神と、逃げ惑う鬼を描く。引き続き展示する「惺々狂斎画帖」や「暁斎絵手本画巻」も見せる場面を変えた。

 作業に当たった河鍋暁斎記念美術館(埼玉)の加美山史子主任学芸員は「展示作品が大きく入れ替わり、前期展とは全く異なる印象の美術展になった。暁斎の多彩な魅力を味わってほしい」と語った。

 8月7日まで。県水墨美術館と北日本新聞社でつくる実行委員会、河鍋暁斎記念美術館主催。

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