四津谷住職(中央)の解説に耳を傾け、瑞龍寺に伝わる文化財に理解を深める来場者=県水墨美術館

四津谷住職(中央)の解説に耳を傾け、瑞龍寺に伝わる文化財に理解を深める来場者=県水墨美術館

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北陸の三名刹展が開幕 県水墨美術館、禅寺伝来の歴史と美凝縮

北日本新聞(2016年8月13日)

 富山、石川、福井の名高い禅宗寺院伝来の美術品を集めた企画展「北陸の三名刹 永平寺・總持寺(そうじじ)祖院・瑞龍寺の名宝」が12日、県水墨美術館で開幕した。優雅な花鳥画や、日本史を彩った天下人の書状を展示し、曹洞宗の寺院に受け継がれる歴史と美を伝える。9月25日まで。同美術館と富山テレビ放送でつくる実行委員会主催。北日本新聞社共催。

 福井の永平寺、石川の總持寺祖院、高岡の瑞龍寺が収蔵する室町から現代にかけての文化財を、6日からの後期展と合わせ35点をそろえた。

 会場では、同美術館の中川美彩緒副館長が解説。狩野探幽の「四季花鳥図」の前では、「軽妙な淡彩で花や鳥、力強い濃墨で岩や樹木を描いた探幽晩年の代表作。どうしても展示したかった」と強調した。来場者は華やかな色彩と狩野派らしい確かな筆遣いに見入った。

 瑞龍寺の四津谷道宏住職もマイクを握り、展示されている織田信長と豊臣秀吉の書簡を比較した。「信長の字は読みづらく、秀吉は分かりやすい。墨跡から天下人の息遣いや人柄を感じてほしい」と述べた。

 開会式では寺林敏副知事と中西修富山テレビ放送社長が「展示作品の一つ一つに歴史が刻まれている」とあいさつ。四津谷住職と斉藤北日本新聞社常務、浅林孝志北陸銀行常務執行役員、浅地豊県水墨美術館長が加わり、テープカットした。

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