佐久市の旧中山道「望月宿」一帯で15日、恒例の榊(さかき)祭りが開かれた。たいまつを持った若者らが山を駆け降り、鹿曲(かくま)川に架かる望月橋からたいまつを投げ落とす場面が見せ場で、火の滝のような幻想的な光景が広がった。
祭りは五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を祈って、住民や地元商工会でつくる実行委員会が毎年この日に開催。日が沈むと、詰め掛けた観客の横をたいまつを持った小学生や若者が走り抜けた。橋の上に着くと「1、2、3」の掛け声とともにたいまつを橋の上から川に投げ入れた。見物客から「きれい」などと歓声が上がり、県内外から訪れた写真愛好家も盛んにシャッターを切った。
東京都内からやって来た石川寛次さん(77)は「きれいだったが、写真に収めるのはなかなか難しかった。また来年挑戦したい」と話していた。