トークイベントで、常連客らを前に思い出を振り返る室伏さん(左)と垣田さん=フォルツァ総曲輪

トークイベントで、常連客らを前に思い出を振り返る室伏さん(左)と垣田さん=フォルツァ総曲輪

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さよならミニシアター フォルツァ総曲輪で最終上映

北日本新聞(2016年9月23日)

■25日に最後の行事

 今月末で休館する富山市総曲輪のフォルツァ総曲輪で22日、映画上映が最終日を迎え、大勢のファンが駆け付けた。25日に開く朗読やダンスの主催イベントを終えると、9年7カ月の歴史に幕が下りる。

 通常の休日を大きく上回る232人が来場した。トークイベントもあり、常連客を中心に約40人が参加。デンマーク映画「バベットの晩餐(ばんさん)会」を鑑賞後、市内のフランス料理のシェフらが再現した劇中のメニューを味わった。

 富山シティエフエムで映画番組を担当するフリーアナウンサーの垣田文子さんとフォルツァのチーフスタッフ、室伏昌子さんによる対談では、来館した監督や俳優の思い出を振り返り「製作サイドと見る人が出会う場が劇場。映画を通じた交流を大切にしていきたい」などと語った。

 フィナーレのスクリーンを飾ったのは邦画「百円の恋」。アンケートによると、過去の上映作の中で最も人気が高く、ロビーには主演の安藤サクラさんから届いた花も飾られた。富山市の会社員、栗山佳子さん(30)は「毎週のように来ていた。寂しくなる」と残念がり、富山いずみ高校3年の澤井心花さん(17)と奥田菜月さん(17)は「ここでしか見られない映画が多く、貴重な場所だった」と口をそろえた。

 フォルツァは市がシネマホールとライブホールを整備し、2007年2月にオープン。単館系やドキュメンタリーを中心に千本以上を上映してきた。採算の悪化に加え、近隣にシネマコンプレックスが開業したことから、市が今月末での休館を決めた。

 25日には「フォルツァ文化祭」と銘打ち、フラメンコやベリーダンス、朗読などのステージを予定している。外部の利用では29日にライブホールに予約が入っているという。

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