車輪の完成を喜ぶ荒木会長(手前)ら自治会役員

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曳山車輪60年ぶりに補修 新湊・法土寺町

北日本新聞(2016年9月26日)

 射水市新湊地域中心部で曳(ひき)山(やま)を受け継ぐ13町の一つ、法土寺町が曳山の木製の車輪を補修した。直前の補修は約60年前で、木目が美しい漆塗りに仕上げた。曳山を管理する法土寺町自治会の荒木吉雄会長(69)は「先人から受け継いだ曳山を守っていきたい」と完成を喜んでいる。

 法土寺町の曳山は1785(天明5)年に造られたが、1810(文明7)年の大火で町とともに焼失。その15年後に再建され、現在まで受け継がれている。

 車輪は直径約1・5メートル。中心から外側に向けて矢骨を張り巡らせ、その周囲を「内扇」と「外扇」で二重に丸く囲み、「焼きばめ」と呼ばれる手法で鉄枠をはめている。

 数年前から、祭りの引き回しの際に車輪がきしむようになり、昨年11月に氷見市内の寺社建築会社に車輪の補修を依頼。市の補助金のほか町内の住民による積立金を使い、ことし8月に完成した。

 10月1日に新湊地域中心部で行われる新湊曳山まつりが、補修した車輪での初めての引き回しとなる。荒木会長は「曳山を子や孫の代まで伝えるのがわれわれの使命。祭り当日は美しい車輪でしっかりと引き回したい」と話す。曳山は9月30日まで、立町の川の駅新湊に、紺屋町の曳山と一緒に展示されている。

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