店先に飾られた「天神様」の人形を眺める人たち=高岡市守山町の中村漆器店

店先に飾られた「天神様」の人形を眺める人たち=高岡市守山町の中村漆器店

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高岡・山町筋40カ所に天神様 道真の軸や人形展示

北日本新聞(2017年1月22日)

 高岡市の国重要伝統的建造物群保存地区の山町筋で21日、冬の恒例イベント「山町筋の天神様祭」が始まった。土蔵造りの家の座敷や商店のショーウインドーなどに「天神様」として親しまれる菅原道真の掛け軸や人形が並んでいる。22日まで。

 土蔵造りのある山町筋まちづくり協議会(作井宗人会長)が毎年開き、16回目。御馬出町と守山町、木舟町、小馬出町の約40カ所を会場に実施している。

 中村漆器店(守山町)では松や竹の絵が描かれた金びょうぶの前に、福井県の「武生天神」や江戸時代の土人形、銅器の人形などが並んでいる。若森家(同)には、金沢市に伝わるミニチュアの堂「天神堂」や高岡の仏師が手掛けた木彫などが飾られている。

 市土蔵造りのまち資料館(小馬出町)には、市立博物館や市内の旧家などから借りた軸や木彫、土人形など14点が展示されている。

 県内外から観光客が訪れ、町を散策しながら作品を鑑賞していた。

 午後2時から高岡御車山(みくるまやま)会館(守山町)で講演会があり、同館の中村知子学芸員が「ユネスコ無形文化遺産登録!高岡御車山祭」と題して語る。入場無料。22日午前11時からは寺子屋天神講が市土蔵造りのまち資料館であり、平米小学校の向井康之校長を講師に迎える。問い合わせは作井会長、電話0766(23)2623。北日本新聞社共催。


■ユネスコ登録33の祭り紹介 高岡御車山会館で講演会
 「山町筋の天神様祭」の講演会が21日、高岡市守山町の高岡御車山(みくるまやま)会館で行われ、同館の中村知子学芸員が昨年、高岡御車山祭が登録された国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産について解説した。

 観光客や地元住民ら約60人が参加した。中村学芸員は、御車山祭と、同時に無形文化遺産になった全国32の祭りの特徴を紹介。登録の決定理由について、地域住民が力を合わせて祭りを運営してきたことなどを挙げた。

 祭りによって山車の形態や運営体制が異なることにも触れ「各地の文化的多様性を示している。祭りはコミュニティーを結び付ける役割も果たしている」と述べた。

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