夜高行燈の制作を進める住民

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復興の思いを夜高に込め 福野の行燈制作開始

北日本新聞(2017年7月12日)

 東日本大震災や福島第1原発事故で被災した福島県南相馬市で29日に引き回す夜高行燈(あんどん)の制作が10日夜、南砺市福野の浦町会館で始まった。小行燈2本を仕上げ、復興支援の熱い思いを届ける。

 江戸時代の「天明の大飢饉(ききん)」で、福野などから南相馬へ大勢の農民が移り住み、復興に貢献したとされることを縁に、大震災以降の交流や支援が活発化している。南相馬市での福野夜高行燈引き回しは2013年7月以来、4年ぶり。夜高祭を受け継ぐ7町のうち、浦町の有志らが前回に続いて訪問する。

 今回持ち込む行燈2本は、過去の祭りで繰り出した物を再利用。最上部にそれぞれ御所車、花車を、下部にコイの滝登りやクジャクの飾りを取り付ける。小行燈の高さは通常3・5メートルだが、4メートル余りと大きめのサイズに仕上げる。

 10日の作業には、浦町夜高保存会や若連中メンバーら15人が参加。和紙を貼り替えていた。今後、色の塗り替えなども進める。25日ごろの完成を見込んでいる。

 浦町は夜高祭の行燈コンクール最優秀賞の常連。南相馬でもきめ細かな模様や色彩の美しさで魅了する。西賢一郎保存会長(61)は「4年前に現地の住民が手を合わせて喜んでくれたことが忘れられない。『心の支援』を続けていきたい」と話していた。

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