昨年9月に行われた「おわら風の盆」

昨年9月に行われた「おわら風の盆」

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「越中八尾冬浪漫」今月10日開幕

北日本新聞(2018年2月7日)

 郷土芸能が息づく八尾の魅力を発信するイベント「越中八尾冬浪漫(ろまん)」が10日、富山市八尾町中心部で開幕する。越中八尾観光協会(杉山峰夫会長)が1998年から毎年開催。禅寺坂(西町)周辺のライトアップや、県内を代表する民謡の競演、地元グルメの販売コーナー、ワンコインでの町なかツアーなど多彩なイベントが行われる。

◆県内3大民謡集結

 雪がしんしんと降る1月上旬、富山市八尾町中心部で行われた福島おわら保存会の初稽古。ぴんと背筋を伸ばした地方(じかた)衆の演奏に、歌い手が味わい深い声を乗せていく。踊り手の男性は勇ましく、女性は優美な所作を見せた。

 八尾町中心部には、おわらと曳山(ひきやま)囃子(ばやし)という二つの郷土芸能が残る。それぞれの起源とされる約300年前から、住民たちが大切に守ってきた。「越中八尾曳山祭」が行われる5月と「おわら風の盆」の9月は、八尾が最も盛り上がる。

 越中八尾冬浪漫のメインイベント「民謡セッション」は近年、おわらと曳山囃子が競演し、八尾の伝統芸能が楽しめるステージとして定着していた。

 今年は5年ぶりに南砺市五箇山地域で「こきりこ」と「麦屋節」を受け継ぐ2団体が出演し、「おわら」と合わせて"県内三大民謡"がそろう数少ない機会となる。どの民謡も全国的に知名度が高く、ファンが多い。越中八尾観光協会は「県内には素晴らしい民謡が数多くあるが、今回出演する3団体が一つの場所で見られる機会はなかなかない」と力を込める。

 17、18の両日とも「おわら」と「八尾曳山囃子」が上演され、17日には「麦屋節」、18日には「こきりこ」のステージがある。同観光協会は、東西の3保存会が集まることで、伝統芸能の継承へ、切磋琢磨(せっさたくま)する場にしたいという。吉本栄和生(えわお)事務局長は「魅力ある舞台にしていきたい」と話している。

◆越中八尾冬浪漫◆
 10~25日に富山市八尾町中心部で開催。民謡セッションは17、18日午後1時半から越中八尾観光会館で行う。地元の食が集まる飲食コーナーや、禅寺坂周辺のライトアップなどもある。北日本新聞社共催。問い合わせは越中八尾観光協会、電話076(454)5138。

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