イノシシやシカ肉を使った料理を試食する料理店主やハンターら=ビストロふらいぱん

イノシシやシカ肉を使った料理を試食する料理店主やハンターら=ビストロふらいぱん

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ジビエ料理いかが 県内シェフ・ハンターが普及へ組織結成

北日本新聞(2018年2月9日)

 富山市八尾地域の狩猟者と県内の料理店が「八尾風(かぜ)のBON(ボン)ジビエの会」を発足させ、イノシシやクマ、ニホンジカといったジビエ料理の普及に努めている。「臭い」と獣肉を敬遠する人も少なくないが、メンバーは「新鮮できちんと処理された肉は臭みがなく、おいしい。魅力を知ってほしい」と話す。

 ジビエの会は、趣味でそばを打つ長瀬晃さん(73)=富山市八尾町掛畑=が、知り合いの「ビストロふらいぱん」(同市本郷西部)オーナーシェフ、野口利雄さん(65)に話を持ち掛けたのがきっかけ。長瀬さんは5年前から、八尾地域の「卯花(うのはな)フェスティバル」でイノシシ肉を載せたそばを提供しており、「もっとジビエのおいしさを広めたい」と賛同者を募り、昨年11月に発足させた。

 会には八尾地域に住む狩猟歴30~50年のベテランハンター3人に加え、富山、高岡両市内の料理店15店が名を連ねる。長瀬さんが駆除・捕獲の情報をハンターから得ると、無料通信アプリLINE(ライン)を通じて情報提供し、購入店を募る仕組みだ。

 参加しているベトナム料理店「ティエン・コム・ベトナム」(同市黒瀬)のオーナーシェフ、杉原学さん(53)は、イノシシ肉のサンドイッチやシカ肉を使った生春巻きを提供し、客に好評という。「ベトナムでもイノシシやシカの料理があり、以前から関心があった。鮮度のいい肉を手に入れられるのは地元だからこそ」と話す。

 5日に交流会を開き、料理店主らが料理を持ち寄って試食し、活用法を話し合った。ハンター歴45年の福田俊昭さん(68)=同市八尾町下笹原=は「せっかくの命を無駄にせず、おいしく調理してもらえるのはありがたい」と言う。野口さんは「活用できればハンターのやりがいになる。店ごとに個性のある料理を提供していきたい」と話した。 (文化部・中田真紀)

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