鶴来商工会女性部(白山市)は17日までに、地元産の米糀(こうじ)を使ったオリジナルドリンク「甘酒ラテ」を考案した。栄養価が高く「飲む点滴」とも呼ばれる自家製甘酒に、豆乳を加えてまろやかな味わいを高め、女性や若者が好む健康的な飲料に仕上げた。今後イベントなどで販売する予定で、関係者は「醸造のまち」の新たな目玉商品にしようと意気込んでいる。
甘酒ラテは、米糀を湯の中に入れ、一定の温度で発酵させて作った甘酒に、豆乳を加えて仕込む。容器に入れて提供する直前、表面に鶴来産のしょうゆを垂らし、香り付けする。「つるぎ糀ラテ」と銘打った。
7月に北陸鉄道鶴来駅周辺で行われた「鶴来の夏祭り」(北國新聞社後援)でラテを試験的に提供。飲んだ人からは「おいしい」「思ったより甘い」と好評だったという。
女性部は2012年から、鶴来の特産品である糀を使った振興策に取り組んでいる。これまで塩糀に漬けた鶏の唐揚げやキュウリ、自家製甘酒などを考案し、イベント出店を重ねてきた。甘酒ラテを含めた女性部の活動は、2日に三重県で行われた商工会女性部主張発表中部ブロック大会で大屋美千代副部長が発表し、最優秀賞を受けた。
10月に島根県で行われる全国大会に出場する大屋副部長は「甘酒ラテは人気のタピオカを入れたり、ホットにしたりと応用が利く」と新たなアイデアを披露。「先輩が築いてきた糀の取り組みをつなげていきたい」と話した。太磨(たいま)照美部長は「家族で飲んでもらい、鶴来の甘酒のおいしさを知ってほしい」と期待した。