2年ぶりに開催された新湊曳山まつり=射水市八幡町

2年ぶりに開催された新湊曳山まつり=射水市八幡町

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重文指定祝う「イヤサー」 新湊曳山2年ぶり巡行

北日本新聞(2021年10月2日)

 国重要無形民俗文化財の新湊曳山(ひきやま)まつりが1日、射水市新湊地域の中心部で行われた。昨年は新型コロナウイルスの影響で曳山巡行が中止となり、2年ぶりの開催。3月に国重文に指定されてから初めてのまつりということもあり、港町は絢爛豪華(けんらんごうか)な花山11基の練り回しで祝賀ムードに包まれた。

 放生津八幡宮(八幡町)の秋季例大祭で行われる「曳山行事」で、370年余りの歴史を誇る。2日の「築山(つきやま)行事」とともに重文に指定された。今年は感染対策として、曳山の巡行時間を昼頃までに短縮し、夜の提灯(ちょうちん)山は取りやめた。13町の曳山のうち法土寺町と荒屋町は巡行を辞退した。

 曳山は午前8時ごろ、八幡宮前に集まり、順番におはらいを受けて出発。若衆は笛や太鼓の古式ゆかしい囃子(はやし)と「イヤサー、イヤサー」の掛け声を響かせた。交差点や狭い路地では車輪をきしませながら勢いよく方向転換し、見物客を楽しませた。

 創建300年を迎えた立町と三日曽根は、節目を祝いながら町内を巡行。立町の吉倉秀樹総代は「技術の継承を考えれば中止は避けたかった。大切な年に曳けてよかった」と喜び、三日曽根の西文男総代は「まつりをきっかけに地域の活気につながればうれしい」と話した。

 新湊曳山協議会の宮島伊佐夫会長は「国が認めた新湊の宝を後世に伝えるため、より一層保存と継承に力を入れたい」と語った。

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