シーグラスのアート作品を紹介する(左から)赤松さん、小島さん、松尾さん

シーグラスのアート作品を紹介する(左から)赤松さん、小島さん、松尾さん

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海洋ごみをアート作品に 高岡の食堂に販売コーナー

北日本新聞(2022年8月13日)

 富山県高岡市太田の「あまはらし食堂」の一角に、海岸に打ち上げられたガラスのかけら「シーグラス」を使ったアート作品の販売コーナーが設けられ、来店客の目を引いている。流木などを含め海岸に落ちているさまざまな"ごみ"を組み合わせて作品に仕上げた。制作者は「海洋ごみについて考えるきっかけになれば」と話している。

 シーグラスは、海岸に捨てられたガラス容器などが、長い年月の間に波や砂にもまれて角が取れたもの。表面は曇りガラスのような柔らかな風合いで、「海の宝石」とも呼ばれている。交流サイト(SNS)の普及とともに注目が高まりつつある。

 作品を制作するのは、いずれも県内在住の小島康孝さん(49)と、赤松直美さん(54)。2人はケアマネジャーとして同じ介護事業所で働く傍ら「うみいろあおいろ」の名でイベントに出店し、シーグラスの魅力を伝えている。

 常設販売できる場所を探していたところ、以前からつながりがあったあまはらし食堂の店主、松尾久栄さん(50)が場所の提供を申し出た。7月下旬から販売を始め、幅広い世代の人気を集めている。

 さまざまな色や形のかけらを組み合わせ、キャンドルホルダーや、動物や花をモチーフにしたアート作品に仕上げる。拾った流木や陶器片なども飾りに使う。2人は「放っておけばただのごみ。作品にすることで命が宿り、喜んでもらえるのがうれしい」と笑顔を見せる。ワークショップなど活動の幅を広げていく予定で「美しい景観を守る大切さを、シーグラスを通して伝えていきたい」と話す。

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