小林康生さんと小型熱気球を作る子どもたち=14日、柏崎市高柳町岡野町

小林康生さんと小型熱気球を作る子どもたち=14日、柏崎市高柳町岡野町

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柏崎・高柳 21日雪まつり前夜祭 「門出和紙」空高く舞え 小中生、小型熱気球作る

新潟日報(2015年2月17日)

 柏崎市高柳町地区で14日、小中学生が地元産の「門出和紙」を使った小型の熱気球作りに取り組んだ。21日に行われる高柳雪まつりの前夜祭で飛ばす計画で、参加した16人は和紙職人の手ほどきを受けながら紙を貼り合わせ、高さ90センチほどの熱気球11個を作製した。子どもたちは「空高く飛んでいってほしい」と期待している。

 小型熱気球は紙袋などの材料で作り、「天灯」や「スカイランタン」などと呼ばれる。アジア各地で見られ、県内では「津南雪まつり」のイベントで飛ばしている。

 高柳地区では毎年秋に行われる「狐(きつね)の夜祭り」で小型熱気球を上げようという話が持ち上がり、柏崎市高柳町門出に工房を構える和紙職人、小林康生さん(60)が「手作りした方が面白い」と和紙を提供。昨年初めて3個を作って飛ばした。

 第2弾として高柳雪まつりでも小型熱気球を上げることが決定。数を増やすことも決まったことから小中学生が作製に協力した。

 子どもたちは小林さんの指導を受けながら縦約60センチ、横約90センチの菊判と呼ばれる大きさの和紙5枚を丁寧にのりで貼り合わせ、四角柱型の熱気球に仕立てた。高柳中2年、村田智也君(14)は「作るのは難しかったけど、だんだん慣れた。空高く飛んでくれたらうれしい」と期待を込めた。

 和紙を作る技術は昨年11月、ユネスコの無形文化遺産に登録されたばかり。丈夫さは和紙の特長で、紙の表面に水で溶いたコンニャク粉を塗って強度を増すなど技術の粋が詰まる。小林さんは「紙は1枚約16グラム。強度を損なわず、軽くするギリギリの薄さ」と話す。

 内部を熱するため、気球の下部は吹き抜けにして「燃料」を置く台座を針金で取り付けた。燃料には溶かした蝋(ろう)を染みこませたキッチンペーパーを使うなど工夫を凝らした。

 高柳雪まつりは高柳小学校周辺で開かれ、巨大餅つきなどが行われる。21日の前夜祭は午後5時から。和紙熱気球の打ち上げは同6時半以降の予定。22日の祭りは午前10時から。

 問い合わせは高柳地区コミュニティ振興協議会、0257(41)2234。

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