北陸新幹線の利用客を富山市八尾町中心部に呼び込もうと、越中八尾観光協会(福島順二会長)が、JR高山線や路線バス、コミュニティーバスなどを使った「富山駅発越中八尾観光会館行き」の時刻表をまとめた。1日40本前後の列車やバスがあり、どのルートでも1時間ほどで八尾町中心部に着く。時刻表をまとめた同協会の楠純太さん(34)は「八尾への観光客を増やしたい」と意気込む。
楠さんが時刻表をまとめたのは「JR富山駅から八尾までの移動手段を知りたい」という観光客からの問い合わせがきっかけだった。「富山駅発の高山線の列車が午前10時32分、次は午後0時33分です」と答えながら「2時間の空白がネックだ」と感じていた。
多くの人に八尾を訪れてほしいという思いから、JR高山線と富山地方鉄道のバスのダイヤを調べ、さらにJR越中八尾駅を発着点にする三つのコミュニティーバスとの接続も調べた。その結果、富山駅をスタート地点に平日は46便、土、日曜、祝祭日も36便が利用できることが分かった。
富山駅から八尾までの二次交通に弱みを感じていた楠さん。既存の公共交通をあらためて調べ、アクセスに恵まれていることを実感した。
時刻表は、越中八尾観光協会のホームページに載せるなどしてPRする。楠さんは「観光客が増えれば、町はもちろん公共交通にも活気が生まれるはず。広く周知していきたい」と話している。