立山黒部貫光(富山市桜町、佐伯博社長)は、北陸新幹線開業に伴う立山・黒部アルペンルートへの観光客増加を見据え、今シーズンからゴールデンウイーク(GW)や紅葉シーズンに、立山駅(立山町千寿ケ原)-立山博物館(同町芦峅寺)間の無料送迎バスの運行を始める。ケーブルカーの待ち時間を有効活用してもらうことで、観光客の満足度を高めるのが狙い。立山の歴史にも理解を深めてもらい、リピーター確保につなげる。
立山・黒部アルペンルートの富山側の出発点となる立山駅では、客足が集中するとケーブルカーの待ち時間が2時間を超えるケースがある。新幹線開業に伴い、さらなる混雑が見込まれている。
立山博物館は、立山の自然と人との関わりを紹介する施設として観光客に人気が高い。ただ立山駅から約5・5キロ離れているため、立山黒部貫光は博物館までの無料送迎バスを運行することで観光客に待ち時間を有効活用してもらうことにした。
送迎バスは駅の混雑状況や予約状況に応じて運行する。午前の時間帯を中心に、中型バスを1時間ごとに5便程度往復させる。観光客は立山駅で整理券を受け取った後、ケーブルカーに乗る時間まで見学できる。