16日に全線開通する立山・黒部アルペンルートで、営業開始に向けた準備作業が急ピッチで進んでいる。3日は立山ロープウエーの点検や、室堂(2450メートル)周辺の除雪作業が行われた。
立山黒部貫光によると、同日午前9時の室堂の気温は5・4度。3月末までの室堂の積雪は8・7メートルで昨年より1・7メートル多く、例年より2メートル近く多い。雪の大谷でも積雪は例年より2メートルほど多く、今年は20メートルを超す雪の大壁が見られそうという。
立山ロープウエー大観峰駅(2316メートル)では客車の点検が行われ、従業員が入念にワイヤとの連結部などを調べた。上り下りする客車の背景には、富山、長野県境の赤沢岳の山肌や、氷や雪が湖面に残る黒部ダムが見えた。室堂ターミナル駐車場では吹雪で視界が悪い中、大型重機10台が何度も往復しながら、大量の雪を押し出していた。
アルペンルートは10日に立山駅-弥陀ケ原間が部分開通する。