県民会館で開催中の「改組新第1回日展富山展」は7日、来場者が1万人を超え、節目となった女性らに記念品が贈られた。会期も残すところ10日余りとなり、会場では熱心な美術ファンが、ベテランから新鋭までの355点をじっくりと見入っていた。5部門にわたる表現は多彩で、現代の日本美術の奥深さに触れる格好の機会となっている。
改組新第1回日展富山展は4月25日に開幕。日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の5部門で、昨秋東京で開かれた本展の選抜作品を中心に紹介している。
1万人目となった青塚澄子さん(79)=射水市太閤町=に、板倉北日本新聞社長が図録などの記念品を贈った。青塚さんは「素晴らしい作品が一堂に会する日展を毎回楽しみにしている」と語った。前後に訪れた酒井登志子さん(68)=富山市呉羽町、西森修一さん(62)、和美さん(60)夫妻=同市上赤江町=にも記念品が贈られた。
ゴールデンウイークが明け、にぎわいが一段落した会場では、落ち着いて作品を鑑賞できるチャンスとばかりに、熱心な美術ファンが相次ぎ来場。時間をかけ、作品との対話を楽しんだ。友人と訪れた鹿熊紀子さん(71)=黒部市生地=は「どの作品からも、作家の情熱が伝わってくる」と話した。
同展は17日まで。会期中無休。開場時間は午前9時半~午後6時(入場時間は午後5時半まで)。一般千円、高校・大学生500円、小・中学生200円。日展、北日本新聞社、県民会館主催。