奈良時代の越中国司、大伴家持が神通川(古名・売比河(めひがわ))の鵜飼(うか)い漁を和歌に詠んだ故事にちなんだイベント「売比河鵜飼祭」が23日、富山市婦中町島本郷の田島川で開かれた。大勢の来場者が、川面にかがり火が映る伝統の鵜飼い漁や多彩なステージを楽しんだ。同祭実行委員会主催、鵜坂観光協会、北日本新聞社、とやまソフトセンター共催。
イベントは、地元の鵜坂小学校6年生の「さんさい踊り」で幕開け。住民らによるよさこい演舞やバンド演奏など、さまざまなステージで会場を盛り上げた。
メーンイベントの鵜飼い漁の実演は午後8時に開始。愛知県犬山市の鵜匠が、舟からかがり火をつり下げて川面を照らす「川舟(かわふね)漁」と、川沿いを歩きながら行う「徒歩鵜飼(かちうかい)」を披露した。
幻想的な雰囲気の中、大勢の来場者は、鵜匠の巧みな技に拍手を送っていた。
開会セレモニーでは、有岡照雄実行委員長があいさつ。山城婦中総合行政センター所長、小澤正司犬山副市長、有澤守市議会議長、斉藤北日本新聞社取締役が祝辞を述べた。