重要文化財「四季花鳥図屏風」など、水墨画を日本独自の表現に発展させた雪舟の名作に見入る来場者=県水墨美術館

重要文化財「四季花鳥図屏風」など、水墨画を日本独自の表現に発展させた雪舟の名作に見入る来場者=県水墨美術館

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「雪舟から等伯へ」展が開幕 県水墨美術館

北日本新聞(2015年10月10日)

室町時代に活躍した雪舟等楊(とうよう)を軸に、日本の絵画史上に功績を残した画僧や絵師の足跡をたどる企画展「旅に生きた水墨画の巨匠たち-雪舟から等伯へ」が9日、県水墨美術館で開幕した。四季の情趣が感じられる花鳥図や、禅の精神を表す山水図など計44点を前後期に分けて紹介。水墨画の流れを多角的に捉え、奥深い魅力が堪能できる。11月8日まで。

 雪舟は応永27(1420)年、備中赤浜(岡山県)に生まれた。48歳で明(中国)に渡り、本場の水墨画を習得。帰国後は各地を回り、水墨画を日本独自の表現に発展させた。会場には、雪舟と縁が深い岡山や山口の美術館が収蔵する作品や、「四季花鳥図屏風(びょうぶ)」をはじめとする重要文化財を展示。雪舟に加え、その流れをくむ雲谷派(うんこくは)、「雪舟五代」を名乗った桃山時代の絵師、長谷川等伯らの作品を並べ、日本ならではの水墨画の魅力を伝える。25日までの前期は約30点を並べる。

 開会式で寺林副知事、板倉北日本新聞社長があいさつ。県水墨美術館の柳原正樹館長、岡山県立美術館の守安收館長と、特別協賛している北陸銀行の浅林孝志常務執行役員、リードケミカルの森政雄社長、ユニゾーンの梅田ひろ美会長が加わり、テープカットした。

 式後、県水墨美術館の中川美彩緒(みさお)学芸課長が会場を案内し、守安館長が講演した。

 県水墨美術館と北日本新聞社でつくる実行委員会が主催。東亜薬品と源を含む計5社が特別協賛している。

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