風情ある町屋などに芸術作品を展示する「坂のまちアートinやつお」が10日、富山市八尾町中心部で始まり、大勢の観光客らが散策を楽しみながら、木彫やガラス、絵画などの作品を鑑賞した。12日まで。北日本新聞社後援。
同町中心部の活性化を目的に、住民や県内の作家でつくる実行委員会(吉田泰樹委員長)が毎年開催している。ことしは、県内外の作家約100人が46カ所に作品を展示した。上新町の小蔵亀寿堂では、金沢市の画家、国友博さん(58)がアクリル画や銅版画など30点を出品。図鑑からカタツムリやペンギンが飛び出している様子をイメージした作品や、モノトーンで縁日の風景を表現したものなどが並んだ。
東町の雪乃庵では、富山市八尾町福島のガラス作家、河原林洋行さん(41)が、約60点を展示。さまざまな色のガラスを重ねた花器や、淡い青やオレンジのぐい飲みなどが飾られ、来場者が見入っていた。家族4人で訪れた会社員、清水英樹さん(41)=同市城川原=は「どれも素晴らしい作品だった」と話した。上新町商店街では、「なりひら風の市」(北日本新聞社後援)も行われ、大勢の人でにぎわった。