立山町野町の藤井一彦さん(61)は、同町などへの移住・Uターンを支援する会社「ライフドア人材センター」を設立した。富山労働局に37年間勤めた経験を生かし移住希望者に仕事を紹介するほか、暮らしや住まいに関する情報も提供し、人口減が進む地域の活性化に貢献する考えだ。
藤井さんは滑川公共職業安定所長などを歴任。立山、上市の両町で行われた特産品開発などの雇用創造協議会事業に関わり地域活性化への関心を高め、定年を機に起業した。自宅の離れを改装して事務所にし「生活の扉を開く」という思いを社名に込めた。
人口減への危機感から移住支援に重点を置いた。職業紹介を事業の柱とし、移住者については事業者から受け取る手数料を減額する。特に保育、介護など人材が不足しがちな業種で、これまでの経験を生かし求職者とのマッチングを図る考えだ。
総合的なサポートに向け、移住希望者に不動産業者を紹介。来年2月に開設する予定のホームページでは県内の行事や名所などについても掲載し、移住希望者に実際の暮らしを発信する。藤井さんは「移住を促進し空き家の有効活用につなげたい」と話している。問い合わせは同社、076(461)8011。