佐渡の夏を盛り上げる国際芸術祭「アース・セレブレーション(EC)」について、主催する鼓童文化財団と佐渡市は、太鼓芸能集団「鼓童」らによる千人規模の野外コンサートを小木地区で来年開催する方針を決めた。小木地区の観光関係者ら向けに開かれた報告会で明らかにしたもので、コンサートを来年30周年の節目を迎えるECの目玉としたい考えだ。
鼓童文化財団によると、来年のECは8月18~20日に開催する。野外コンサートの開催日、場所などは検討中で、28日に開く実行委員会総会などで詳細を決めていく。
ことしのECは8月26~28日に開かれた。これまでのメインイベントで、小木町の城山公園で連日開かれてきた鼓童による「城山コンサート」(2千人規模)を開催せず、佐渡全島でカヤックやトレッキングなどを楽しむ体験プログラムに重きを置いた。鼓童村(小木金田新田)や宿根木公会堂(宿根木)ではコンサートが開かれたが、いずれも定員が150~200人と小規模だった。
先月下旬の報告会には20人が出席した。ことしから大きく開催形式を変更したことについて、出席者からは「城山コンサートがなくなり、イベントの核がなくなった」「各地に分散したことでイベント同士が重なってしまった」との意見が出た。
ECの菅野敦司総合プロデューサーは来年について「祭りの中心地である小木地区での企画を充実させる」と語り、「イベントの核となるような、有料の大きなコンサートを小木地区で開催したい」との意向を示した。
また、30周年に向け菅野総合プロデューサーは「ECは鼓童村の開村を祝い始まったイベント。原点である小木を拠点に、30周年を祝うような企画を打ち出していく」と話した。