富山県美術館(富山市木場町)の屋上庭園が29日にオープンする。擬音語・擬態語を意味するフランス語を冠した「オノマトペの屋上」の名称で、音のイメージを形にした遊具を備え、富山の街中がぐるり見渡せる眺望を持つ。28日はメディア向け内覧会が開かれ、8タイプの遊具が公開された。
3階建ての屋上(約3800平方メートル)に芝生が敷き詰められ、ガムや牛乳のパッケージで知られるグラフィックデザイナー、佐藤卓さんが手掛けた遊具が並ぶ。芝生が整ったことから、大型連休に合わせ利用を始めることにした。
遊具のほとんどが、6~12歳を対象としている。跳びはねて遊ぶ「ふわふわドーム」や、ハンモックで寝そべることができる「うとうと」、パイプを通して会話ができる「ひそひそ」など、体を動かすことで音のイメージに触れられる遊具になっている。支柱を軸に座面が回る「ぐるぐる」や、複数の細いポールから文字が見えてくる「あれあれ」、色鮮やかなオブジェの上で座ったり滑ったりできる「つるつる」「ぷりぷり」「ぼこぼこ」もある。
内覧会では、美術館スタッフが遊具それぞれの特徴を説明し、立山連峰を一望できるロケーションをアピール。雪山行二館長は「アートを体感できる美術館として、子供たちが遊びながら美術に触れられる屋上庭園は重要な施設になる」と話した。
屋上庭園は29日午前11時10分から無料で利用できる。30日以降の開園時間は午前8時~午後10時。冬場の12月1日~3月15日は閉鎖する。
富山県美術館は3月25日に部分開館。入館者は夜間の利用も含め、10万人を超えた。