きおくみらいで始まる東日本大震災の企画展の準備作業=7日、長岡市大手通2

きおくみらいで始まる東日本大震災の企画展の準備作業=7日、長岡市大手通2

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石巻復興の歩み発信 きおくみらいで企画展 長岡

新潟日報(2019年3月11日)

 東日本大震災から11日で8年となるのに合わせ、津波被害を受けた宮城県石巻市の復興の歩みを伝える企画展が9日、長岡市大手通2の長岡震災アーカイブセンターきおくみらいで始まった。2004年の中越地震の被災地と学び合いながら交流を続けてきた縁で実現した。きおくみらいのスタッフは「災害は不幸なことだが、絆が生まれるきっかけにもなる」と設営を担った。

 石巻市は巨大な津波に襲われ、大川小で児童、教員が亡くなるなど多くの人が犠牲になった。震災の記憶の伝承に取り組む「みらいサポート石巻」は、新潟県をたびたび訪れ、中越地震の教訓を語り継ぐ長岡、小千谷の両市の「中越メモリアル回廊」などで知見を学んできた。

 交流をきっかけに、昨年10月にはきおくみらいを運営する中越防災安全推進機構(長岡市)が石巻市に出向き、伝承施設「南浜つなぐ館」で中越地震に関する展示会を開いた。

 9日からの東日本大震災の企画展は震災8年を機に、みらいサポート石巻と中越防災安全推進機構が初めて企画した。被災直後にがれきで埋め尽くされたまちや、復興する様子をドローンで定点観測した映像、再開された伝統行事を捉えた写真パネルなど約20点を石巻側が用意した。

 同機構の玉木賢治事務局長(48)は「東日本大震災では、命を救えなかったという思いを抱える被災者がいまだに多いが、展示品からは必死に前を向く思いが伝わってくる」と話した。

 31日まで。火曜休館。無料。

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