新潟県魚沼地域の飲食業者や観光ガイド、写真家らでつくる「越後魚沼ふるさと応援歌プロジェクト」(村山久夫代表)が、地域をアピールする2曲を制作し、CDを発売した。風景の美しさを表現した曲と、へぎそばのおいしさを紹介する曲だ。魚沼の一体感を図り、知名度アップを狙う。
2曲は魚沼地域の風景と、そこを旅する人の心情を重ね合わせた「雪ありて」と、名物料理へぎそばの味や歴史、盛りつけを紹介する「麗しのへぎそば」。CDは10日に発売された。
代表の村山さんは十日町市で広告代理業を営む傍ら、8年前から観光客の町歩きの案内や、フリーペーパーの発行をしてきた。
その経験から「魚沼、十日町、津南、南魚沼、湯沢、小千谷の4市2町には一体感が必要」「魚沼地域には越後上布や火焰型土器などの宝物があるのに、住民の関心が低い」と感じるようになった、という。
村山さんは昨年秋、一体感を醸成する曲を作ろうと計画。以前から親交のあった、「比叡おろし」で知られるフォーク歌手、小林啓子さんと、CM曲を数多く手掛けてきた音楽プロデューサーの高橋信之さんに曲作りを依頼した。
高橋さんは「雪ありて」を作詞、作曲。小林さんは「麗しのへぎそば」を作詞した。2曲とも小林さんが歌う。
CDの発売に先立ち9日、南魚沼市図書館で発表会が行われた。高橋さんは「魚沼地域を見て回った後、住民に納得してもらえるよう1カ月かけて詞を作った」と苦労話を明かした。小林さんは「私は東京出身だが、心のふるさとは魚沼。へぎそばを知ってもらうきっかけにしたい」と抱負を語った。
CDは1620円(税込み)。1500枚制作した。村山さんは「6月以降、魚沼市や十日町市、東京都内でコンサートやライブを開き、曲を有名にしたい」と意気込んでいる。
同プロジェクトは魚沼地域でCDを販売してくれる店を募集している。また会員も募り、会費1万円を曲のPRに充てたい考えだ。