極楽寺で公開される市指定文化財「涅槃像」=柏崎市若葉町

極楽寺で公開される市指定文化財「涅槃像」=柏崎市若葉町

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仏教の世界伝える大作 虫干しで一般公開 柏崎・極楽寺

新潟日報(2019年9月20日)

 新潟県柏崎市若葉町の極楽寺で9月20日から26日まで、普段は見ることができない市指定文化財の「観無量寿経曼陀羅(かんむりょうじゅきょうまんだら)」「涅槃像(ねはんぞう)」が公開される。いずれも緻密な刺しゅうで描いた珍しいもので、仏教の世界を表現した大作だ。

 極楽寺は849年に開かれたとされ、1758年建立の本堂など6棟が国登録有形文化財となっている。

 公開するのは涅槃像などをはじめ、歴代住職が収集した書、仏画など。寺では毎年秋の彼岸の時期に、所蔵品の虫干しを兼ねて公開している。

 1814年にできた曼陀羅は縦横約3メートルで、極楽浄土の様子を表現している。1794年にできた涅槃像は縦約4メートル、横約3メートル。釈迦(しゃか)が亡くなり、悲しむ弟子らを描いている。

 いずれも極楽寺で修行した単瑞(たんずい)上人の作品。師匠を供養するために念仏を唱えながら、一針ずつ縫い上げ、涅槃像は完成までに3年、曼陀羅は9年を要したとされる。特に、涅槃像は来春から3年間の修復作業に入る予定で、今回を逃すとしばらく見られなくなる。

 住職の籠島浩恵さん(66)は「曼陀羅と涅槃像は全国にあるが、刺しゅうで描いたものは珍しい。年に一度の機会なので、ぜひ間近で見てもらいたい」と話す。

 公開は26日までの午前10時~午後4時。無料。期間中は午後1時半から、住職らによる解説がある。

 問い合わせは極楽寺、0257(23)2233。

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