日本海が一望できる「汐見台」で進む駐車場や道路整備の工事=長岡市寺泊二ノ関

日本海が一望できる「汐見台」で進む駐車場や道路整備の工事=長岡市寺泊二ノ関

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寺泊の旧北国街道周辺と「汐見台」 魅力ある街並み整備へ

新潟日報(2019年10月3日)

 新潟県長岡市寺泊地域の旧北国街道周辺と、旧寺泊中学校跡地の「汐見台」を含めた一帯で、街並みの整備が進んでいる。居住環境を良くするとともに、散策路や休憩スペースを設け、観光客が利用しやすいようにしようと、市が本年度から事業化に乗り出した。汐見台では大型バスも入れる駐車場と道路の建設が始まり、年度内の完成を目指している。

 汐見台は見晴らしの良い高台に、市有地約1万4千平方メートルが広がる。1996年に閉校した寺泊中の跡地で、空き校舎や倉庫がある。ベンチやテーブルを旧寺泊町が整備し、住民が維持管理しているほか、散策道も通る。だが、県道から汐見台に上る市道は道幅が狭く、駐車場がなかった。

 旧北国街道沿いは住宅だけでなく、聚感園(しゅうかんえん)や白山媛(しらやまひめ)神社などの史跡が並ぶ。側溝のふたがない部分があることや、史跡を訪れる人向けの駐車場が足りないことが、以前から指摘されていた。

 市は2018年、汐見台や旧北国街道周辺を寺泊の魅力の一つと捉え、海水浴場や魚の市場通りを訪れる観光客を呼び込もうと、地域住民でつくる協議会と整備に向けた話し合いをした。

 19年度予算では、国の交付金を受けて汐見台の整備に1億7千万円、旧北国街道周辺の整備に1500万円を計上している。

 汐見台では、100台が止められる駐車場と新たな道路整備が進む。住民の津波避難場所としても活用される。20年度以降は、芝生広場やトイレを設置する計画だ。

 旧北国街道の約1キロと周辺では、道路を歩きやすくした上で歩行者のゾーンと車道を明確にすることや、山側の寺社群をつなぐ散策道の整備などを今後の計画に盛り込んだ。

 汐見台と旧北国街道周辺の全体整備が完了するまでに、5年程度はかかる見込みだ。

 市都市計画課は「日本海と夕日の景色、山側の寺社群など寺泊の財産を誘客に活用したい」とする。

 ボランティアで散策道の草刈りや案内板の設置などを続けてきた宮川精治さん(81)=寺泊大町=は「散策道に草木が茂って歩きづらく、手づくりで整備してきた。地域資源を生かすために、少しずつ実現していってほしい」と話している。

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