８月で開館７０周年を迎える新潟県の長岡市科学博物館（幸町２）で、記念展が開かれている。総合博物館としての歴史を振り返るとともに、開館当初の展示品など普段はあまり見ることのできない収蔵品も展示している。

　市科学博物館は１９５１年８月１日に開館し、当初から自然系と人文系の両方がある総合博物館だった。同年に制定された博物館法に基づき、県内で登録された博物館の第１号でもある。

　記念展では、開館当初に展示していた昆虫標本、同館の植物標本リスト第１号の標本などを並べている。開館の際、地元企業から多額の支援があったことや、２００４年の中越地震で国の重要文化財の火焔型土器の多くが破損したことなどの歴史も紹介する。

　動物のはく製を制作する前段階で、皮だけの状態で保管している「仮はく製」をはじめ、普段は収蔵庫にあって見られない品も展示する。

　小熊博史館長（５７）は「先人の事業を受け継ぎ、未来を切り開く気持ちを込めて展示にした。７０年の歩みをぜひ見に来てほしい」と話している。

　前期の展示は２７日まで。午前９時～午後５時。毎月第１、３月曜日休館。無料。後期は７月６日～８月３１日に行う予定。