新潟県胎内市下赤谷の市美術館で、アイヌ民族を長年描き続けてきた洋画家・中野雅友さん(74)=新潟市中央区=の作品展が開かれている。アイヌの生活を描いた代表作をはじめ、衣服や楽器などが並び、アイヌの文化を感じることができる。
中野さんは小学生の頃、北海道函館市に約1年間住み、アイヌの暮らしに魅了された。アイヌをテーマに約55年にわたり絵を描き続けてきた。
会場には、アイヌの儀式や収穫の神とされるフクロウ、雪の中で猟に出る姿など56点の作品が並ぶ。中野さんがインスピレーションを得て描いた初期作品と、資料や取材を基に描き上げた近年の作品の違いも鑑賞できる。中野さんが集めたアイヌ民族の衣服や楽器、儀礼で使う道具なども展示されている。
中野さんは「アイヌの自然と仲よく生きた文化が大好き。絵を描かせるエネルギーがアイヌにはある」と話した。
11月4日まで。月曜休み。大人300円、小中学生150円、小学生未満は無料。