「こじろうブレンド」の試飲会でコーヒーを入れる仁愛大生=12月11日、福井県越前市の北坂下殿集落センター

「こじろうブレンド」の試飲会でコーヒーを入れる仁愛大生=12月11日、福井県越前市の北坂下殿集落センター

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佐々木小次郎コーヒー、大学生らが開発 切れ味が特徴

福井新聞(2021年12月13日)

 福井県越前市服間地区のふくま振興会と仁愛大生が協力し、同地区が生誕地と伝わる剣豪の佐々木小次郎にちなんだコーヒー「こじろうブレンド」を開発した。小次郎の剣筋のごとき切れと力強さのある味わいが特徴。12月11日に試飲会を開き、地元の湧き水を使った入れたてのコーヒーを住民らに振る舞った。

 地域資源を生かして地区の元気や誇りを高めようと2018年度から取り組む「ふくまブランディング事業」の一環。権現山などから谷あいの集落に流れ込む豊富な湧き水にスポットを当て、その価値を伝える方法としてブレンドコーヒーの開発に挑戦した。

 振興会員と仁愛大の升田准教授ゼミが、小次郎を表現した味わいを求め、さまざまな豆の配合を試行錯誤。専門家の助言も受け、マンデリン、キリマンジャロ、コロンビアの3種を組み合わせた独自のブレンドにたどり着いた。抽出時に投入する水の量とタイミングにもこだわった。

 試飲会は同市の北坂下殿集落センターで開き、学生たちがハンドドリップで入れた「こじろうブレンド」を提供。訪れた家族連れや高齢者が他のコーヒーと飲み比べ、「小次郎の秘技『つばめ返し』を思わせる」(同振興会)というシャープな口当たりと後味の強さを確かめていた。

 同振興会は今後、コーヒーをテーマにしたイベントの準備を進める。若泉文明歴史文化部長は「少しの苦みと酸味がまたおいしい。古民家などで味わってもらうようなイベントを考えたい」と話していた。

 来場者をもてなした仁愛大3年の学生は「コーヒーを通したコミュニケーションを、地域の人同士が仲良くなるきっかけにしてもらえたらうれしい」と笑顔を見せていた。

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