タルイカの薫製を手にする夫婦。地元の魚介の魅力を発信したいという

タルイカの薫製を手にする夫婦。地元の魚介の魅力を発信したいという

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ホタルイカ薫製お薦め 夫婦二人三脚の愛場商店

北日本新聞(2021年12月29日)

 ホタルイカの薫製など地元の魚介を使った加工品を手掛ける愛場商店(朝日町宮崎)は、特産品の全国コンテストで中小企業庁長官賞を受賞した。朝日町の食や自然にほれ込んだ夫婦が二人三脚で営む。アイデアを凝らして品数を増やし、地元の食の魅力を全国に発信したいという。

 昨年4月に店を開いた。愛場亮さん(43)=山形市出身=と妻の千恵子さん(44)=入善町出身=が宮崎漁港の一角にある「朝日町薫製加工室」を借りて切り盛りする。2人は東京で仕事や趣味の登山を通じて知り合い、2019年5月に結婚。同年7月に千恵子さんの実家がある入善町に移住した。

 亮さんは泊漁協の組合員として漁師の仕事を手伝いながら、ホタルイカの薫製や沖漬けのほか、魚の干物づくりに励む。千恵子さんはフードプランナーの経歴を生かし、商品を使ったレシピ提案などを担う。

 臭みがない取れたての素材が持つうま味を生かす。主にインターネットで販売し、コロナ禍の巣ごもり需要で感染拡大した大都市からの発注が多かったという。濃厚な肝の味わいが特徴のホタルイカの薫製は12月、全国商工会連合会が地域の特産品を対象に開いたコンテスト「バイヤーズルーム」で2位に相当する中小企業庁長官賞を受賞した。

 「海と山が近く、釣りや山菜採りが一度に楽しめる朝日はすごいところ」と口をそろえる夫婦。加工品のラインアップを充実させ、東京の飲食店での取り扱いを増やすなど朝日の食の魅力を県外に発信したいという。持続可能な開発目標(SDGs)を意識し、捨てることが多い魚の内臓を活用した魚醤(ぎょしょう)も試作する。

 商品は自社の販売サイトやネット通販「ポケットマルシェ」などで扱う。問い合わせはメール、aibashouten1@gmail.com

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