富山の魅力をデザイン化した北日本新聞の特別紙面「富山もよう」のライチョウをラッピングした富山地方鉄道の車両の運行が、11日に始まった。富山地鉄や北日本新聞社などが企画。富山地鉄の鉄道の車両を全面ラッピングするのは初めてで、県内の魅力発信につなげる。
富山もようは、立山連峰やガラス、シロエビなど県内の景観や名産品を題材に13種類のデザインがある。このうち「ライチョウ」は、立山の紅葉をイメージした赤い背景に、白や茶、黒の羽毛に覆われた愛らしいライチョウの姿をあしらった。富山地鉄が走る立山山麓や田園地帯の風景に映えるとして、ラッピングのデザインに選ばれた。
「富山もようトレイン」は2両1編成で、「カボチャ電車」の愛称で親しまれる60形に特製シートを張り付けた。富山地鉄本線、立山線、不二越上滝線を走り、3年間の運行を目指す。2月には、ラッピング車両に乗って立山の自然や宇奈月の温泉を楽しめるツアーを企画している。
11日は、電鉄富山駅のホームで運行開始式典が開かれた。富山地鉄の村井義治鉄軌道部長が「地域の人にかわいがってもらいたい」とあいさつ。富山もようを手掛けるデザイナーの鈴木マサルさん(東京)が「地域の生活に根付いた電車にラッピングされて感無量」とスピーチし、地元園児らとテープカットした。