酒米作りから携わった日本酒をPRする(左から)竹内さん、清水さん、米山さん、フランク准教授

酒米作りから携わった日本酒をPRする(左から)竹内さん、清水さん、米山さん、フランク准教授

富山県 富山・八尾

日本酒「桐谷の風」完成 富山国際大の学生ら製造

北日本新聞(2022年3月3日)

 富山国際大現代社会学部の学生らが富山市八尾地域と協力し、酒米作りから携わったオリジナルの日本酒を完成させた。昨年度に続く第2弾で、活動拠点の地名にちなみ「桐谷の風」と名付けた。白ワインのような酸味と甘みの中に日本酒らしいうま味がある。学生たちは「日本の文化を深く知る貴重な経験ができた」と振り返る。

 日本酒造りは日本文化の魅力を再確認し、多角的な視点を養おうと、同学部の学生と教員が昨年度に始めた。本年度は1~3年生約15人が参加し、フランク・マーク准教授がプロジェクトリーダーを務めた。八尾町桐谷の田んぼを拠点に、同所で耕作放棄地の活用に取り組むNPO法人「アイフィールファイン」と協力して作業を進めた。

 昨年4月の代かきでは学生がトラクターを操縦して土をならした。5月に酒米「雄山錦」の苗を植え、9月に稲を刈り取った。収穫した約120キロの玄米を精米し、11月から八尾町東町の「玉旭酒造」で醸造に入った。

 今年2月中旬、1本720ミリリットルの無ろ過生酒が約260本出来上がった。昨年度より精米の度合いを抑えたことで、フルーティーさを残しながら米のうま味を感じられるようにした。

 ラベルのデザインも学生が考案。ローマ字で「桐谷という美しい山里でとれた米を使っています」と記し、「KAZE」の4文字を赤く浮かび上がらせた。

 今月から米国へ留学する清水理子さん、米山愛菜さん、竹内マリアさん(いずれも2年)は「大変だったけど完成品を見ると感動した。留学中、日本の文化を海外に広めたい」と口をそろえた。

 日本酒は原則学内でのみ取り扱うが、問い合わせがあれば一般にも販売する。1本2040円(箱付きは100円増)。

えきねっと びゅう国内ツアー

富山・八尾 ニュース