上新町公民館で、曳山の彫刻を見学する児童

上新町公民館で、曳山の彫刻を見学する児童

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八尾曳山の彫刻「大きいね!」 祭り前に地元児童見学

北日本新聞(2022年5月2日)

 3日に開かれる越中八尾曳山(ひきやま)祭を前に、地元の富山市八尾小学校の1~6年生約250人が1日、準備が進む八尾地域中心部の各町を訪れた。曳山の彫刻を見学したり、住民から祭りについての講話を聞いたりして、伝統文化に理解を深めた。この日行う予定だった曳山の具合を確かめる恒例の「調曳(ちょうび)き」は雨天のため中止した。

 この日は搬出式が八尾曳山展示館であり、同館に1年間展示されていた西町、東町、上新町の曳山を住民が運び出した。他の3町は地元で準備を進めた。

 児童の見学は、八尾小が地域と協力し、地元の伝統を学ぶ授業の一環で実施。学年ごとに曳山を所有する各町の公民館などを訪ねた。

 上新町公民館には3年生40人が集まった。最初に、町の曳山に載せる在原業平(ありわらのなりひら)と供女(ともじょ)の御神像の前で、2礼2拍手1礼の作法を学んだ。

 同町曳山保存会の栃山仁一会長が、祭りには約280年の歴史があり、曳山は高さ7・5メートル、重さ5トンに上ると説明。江戸時代の八尾が和紙や蚕糸の生産で栄え、装飾が豪華になっていったことも紹介した。

 子どもたちは町の曳山に取り付けられる金鶏鳥(きんけいちょう)の彫刻を間近で眺めた。戸口裕雅(ゆうが)君は「彫刻が大きくて驚いた。曳山にもっと興味が湧いた」と話した。

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