県内女流書家の意欲作を紹介する第68回県女流書道展が7日、富山大和6階ホールで始まった。約330人が墨跡に思いを託した近作を出品。来場者は墨の美を追求した秀作に見入っていた。11日まで。
県女流書道展は1954年、日本北陸書道院(青柳雛理事長)の前身である北辰書道会が始めた。富山女流書道人会(大松史穂代表)に所属するメンバーが行書や草書、隷書、篆書(てんしょ)といった漢字作品、かな作品などを発表している。
石田早織さん(小矢部)は「跳」の文字を、躍動感のある伸びやかな筆跡で表現。高木静雨さん(富山)は知人が創作した詩を素朴な墨線で書き上げた。
青柳理事長は、墨の潤渇と余白の美が目を引く作品「還郷」を出品した。
出品者代表による揮毫(きごう)会は新型コロナ感染防止のため行わない。入場無料。開場時間は午前10時~午後7時(最終日は午後5時まで)。富山女流書道人会と北日本新聞社主催。県と県芸術文化協会、日本北陸書道院後援。