流星刀が展示されているコーナー

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隕石材料の日本刀 富山で展示 榎本武揚が作製依頼

北日本新聞(2022年5月13日)

 富山市科学博物館は、明治時代に上市川上流で発見された隕石(いんせき)「白萩隕鉄(しらはぎいんてつ)1号」を材料にした日本刀「流星刀」を展示している。幕末から明治時代にかけ活躍した榎本武揚が作らせたもので、宇宙と歴史のロマンを伝えている。22日まで。

 白萩隕鉄1号は1890年ごろ、現在の上市川ダム上流で発見された。U字形で、重さ22・2キロだった。大阪造幣局は鉄の塊と判断したが、95年に農商務省地質調査所で改めて鑑定したところ、結晶構造から隕石と分かった。

 榎本が政府の特命全権公使としてロシアに駐在していた時、隕石を材料にした刀を見て、自分でも作りたいと考え同隕石を購入したとされる。

 同館は、刀工に作らせた5振りの刀のうち、短刀1振りを展示。刀は長さ30センチ、重さ123グラム。材料となった隕石のレプリカと後に見つかった隕石「白萩隕鉄2号」も並べている。訪れた人は興味深そうにじっくりと眺めていた。

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