富山市ファミリーパーク(同市古沢)で建設中の熱帯鳥類の保全施設について、市は9月中旬から一般公開する予定だと明らかにした。飼育する12種のうち、6種は国際取引が制限されている希少種。野生復帰を想定し、繁殖技術の確立も目指す。16日、市議会本会議で説明した。
施設は延べ床面積310平方メートルで、東南アジア、アフリカ、南米の三つの展示室を設ける。生息地に近い環境を作り、来園者は野生に近い生態を見ることができる。7月中に工事を終え、鳥を環境に慣れさせてから公開する。
展示するのは南米原産のオキナインコや、アフリカ西海岸原産のヨウムなど12種。うち6種は人間の乱獲などが原因で数が減り、ワシントン条約や種の保存法で国際取引が制限されている。
中でもヨウムは繁殖技術が確立されておらず、大学や研究施設などと共に、技術確立に向けたプロジェクトを立ち上げる。
同園は2016年、オキナインコ4羽を保護。その後、神奈川県の女性からも1羽を譲り受けた。施設はその女性から受けた寄付金を原資にした。