富山市八尾町中心部で3年ぶりに開かれた伝統行事「おわら風の盆」は3日、最終日を迎えた。断続的な雨の中、おわらを受け継ぐ各町の担い手が踊りや演奏をしっとりと披露した。
演技開始の午後7時になっても坂の町には小雨がぱらつき、町流しを中止する町もあった。雨がやむタイミングをみて、おわらの担い手たちが通りなどで演舞を繰り広げた。
上新町では恒例の大輪踊りが行われた。三味線や胡弓(こきゅう)の音色、唄が響く中、踊り手の輪に観光客が加わり、周辺はにぎやかな雰囲気に包まれた。
行事運営委員会は、今年の風の盆を新型コロナウイルス下での伝統継承を主な目的と位置付け、規模を縮小した。運営委によると、最終日の人出は約4万人で、3日間で計約12万人が訪れた。8年ぶりに20万人を切った2019年の約17万5千人を下回った。期間中に雨が降ったことなども影響したとみている。