「西洋絵画400年の旅」展のギャラリートークが13日、会場の県美術館で開かれ、同館学芸員が16世紀から20世紀にかけての美術史の流れをテーマに、画家が描く対象が変化してきたことなどを説明した。
同展は東京富士美術館(東京都八王子市)のコレクションで構成。前半は重厚感のある歴史画、後半は光を捉えた印象派の風景画などを中心に計83点を並べる。
前半を解説した今井菜緒学芸員は歴史画が権威を持っていた時代の3点を紹介。バン・ダイクが手がけた肖像画は宝石や衣服のリアルな質感に画家の技量が光っているとし「人物の優雅さや気品までもが見事に表現されている」と語った。
フランス革命以降の作品を中心とした2部は稲塚展子(ひろこ)副主幹が解説。コローの人物画やモネの風景画を取り上げ「ジャンルの序列が崩れ、画家が何を描くかに重きが置かれるようになっていった」と話した。
同展は11月20日まで。県美術館と北日本新聞社でつくる実行委員会と県主催。