明神山遺跡で見つかった茶屋の存在を示す陶磁器の破片。安田城跡資料館で展示されている

明神山遺跡で見つかった茶屋の存在を示す陶磁器の破片。安田城跡資料館で展示されている

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「峠茶屋」地名裏付ける湯飲み出土 安田城跡資料館で展示

北日本新聞(2022年12月7日)

■呉羽丘陵の遺跡から陶磁器

 富山市の地名「峠茶屋」の由来になった茶屋の存在を裏付ける陶磁器が、同市茶屋町、寺町にまたがる明神山遺跡から見つかった。市埋蔵文化財センターが発掘調査を行ったところ破片が出土。6日から同市婦中町安田の安田城跡資料館で展示会が始まり、主催する同センターが解説した。

 明神山遺跡は呉羽丘陵の中央北寄りに位置し、敷地面積は約3万7千平方メートル。そのうち約270平方メートルで、市埋蔵文化財センターが昨年5~7月に発掘調査を行った。湯飲みの破片など数千点が出土し、今回86点を紹介する。

 センターや文献によると、同遺跡の周辺は江戸時代に北陸道が通る交通の要所として栄えた。茶屋が立ち並んでいたことから「峠茶屋」と呼ばれ、現在も交差点の名称として残る。陶磁器はかつて茶屋で使われていたとみられ、センターは「当時の様子を物語る貴重な品」としている。

 この他、江戸後期から明治中期までに多くの人の往来があった北陸道の痕跡も発見。峠道や側溝の面影が確認できる現地の写真をパネルで並べた。

 2020~21年に番神山(ばんじんやま)横穴墓群(同市安養坊)、21年に黒崎種田遺跡(同市黒崎)でそれぞれ見つかった出土品も展示している。

 展示は来年5月14日まで。観覧無料で、原則月曜と年末年始休館。

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